視点 : プロトタイプ率95%の行方
昨年、東京モーターショーと大ロボット博がほぼ同時期に開催された。
エンターテイメント性や目新しさから、マスコミはコンセプトカーやプロトタイプロボットを大きく取り上げ、「夢を見たい」人々もそれらに注目する。
東京モーターショーの出品車数は、約540台。
そのうちコンセプトカーは5%程度。
つまり、出品車の95%は売っている(もしくは販売予定のある)クルマ。
大ロボット博の出品ロボット数は、約100台。
そのうち市販されているロボットは5%程度。
つまり、出品ロボットの95%は売られていない(もしくは販売予定のない)ロボット。
今後、クルマのロボット化が進んでもショーに出品された車の95%が販売車という数値に変わりはないだろう。
ロボットの場合はどうか。
ロボットのプロトタイプ率95%という数値が下がらなければ、市場拡大など「夢」のまた「夢」だ。
(つづく)