ロボットでメシが食えるか

投稿日時 2007-5-29 21:54:00 | トピック: 視点

環境イベントの企画書をもって多くの企業に働きかけていた80年代終わり頃、協賛を断られる理由の大半は、「予算がない」というものだった。バブルの時代にも関わらず。
そしてもうひとつ良く言われたのが、「環境はお金になりませんから」というもの。

90年代半ば頃、それはネットの業界で言われていた。「インターネットはお金にならない」。

そして今、耳にするのは「ロボットでメシは食えない」というもの。

これには2種類あって、ひとつはロボットが売れず、市場がなかなか立ち上がらないことからのロボットメーカー関係者からの声。もうひとつはロボットを取材したり、調査してきたメディアやコンサルタント関係者からの声。

ロボットは、ビジュアルとしてとても良いのでメディアも好んで取り上げ、いっとき話題となるが、役立つロボットがほしいというユーザーのニーズを満たせないため、市場が立ち上がらず、事業として採算が合わない状態が続いている。

実際、経済産業省のロボットに関するロードマップでも、ユーザーを満足させるレベルまでロボット技術が進み、人に役立つロボットが普及する時期は2015〜25年頃とみており、まだまだ時間がかかるというのが実態だ。

確かに現時点ではロボットの安全基準がまだ確立されていないことや、ロボットのミドルウェアが標準化されていないため、ベンチャー企業の参入が難しく、そのため市場に出るロボットの種類があまりにも少ない。

だから「ロボットでメシは食えない」ということになるわけだが、しかし、今、「環境やネットはお金にならない」と言う人はいない。いわんやロボットおや、だ。

トヨタ自動車は2010年頃に介護ロボットの発売を計画しているし、松下電器や東芝など家電大手もロボットの開発と実証実験を進めている。

自らを元気づけるためにも、「ロボットでメシが食える時代」に、早くしたいものだ。
21世紀は、ロボットと宇宙への時代なのだから。



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