残された10年
投稿日時 2007-7-18 23:16:00 | トピック: 視点
| ロボットの新製品発表会に行くたび、その「実力」以上に多くのメディアが取材に来ていることに驚かされる。 ロボットが「絵になる」ということもあるが、ロボットへの「期待」の表れでもあるのだろう。
先年、経済産業省が発表した「新経済成長戦略」。 人口減少下でも国が「成長」を続けていくためのシナリオを提起している。
成長のためのキーワード は、「イノベーション」。 「世界のイノベーションセンター」として、ヒト、モノ、カネ、ワザ、チエの構造的施策の重要性を強調している。 そして、燃料電池、ロボット、情報家電などの戦略重点分野への集中と加速、双方向連携の「イノベーション・スーパーハイウェイ」構想を宣言している。
インターネットや携帯電話で情報が飛び交い、ロハスや農的生活を求める人が増える中、人々のニーズが一体どこにあるのか、欲っするものをほとんど無理やり探しつづけなければならない豊かな日本社会にあって、 ロボットは、スポーツ、宇宙と並び、人々の「ハートに火をつける」存在として、今後も注目を、集めることだろう。
そして国の重要戦略分野として、ロボットの研究開発に予算が重点的に振り向けられる。 それは、多額の税金が使われるということ。 予算がつき、プロトタイプを作り、華々しく発表して、それでおしまいの繰り返しでは、 ロボットに向けられていた優しいまなざしが、いつ厳しい目つきに変わるかわからない。
「新経済成長戦略」では、イノベーションを進めるこれからの10年を 明るい未来が来ることを示す「残された10年」と述べている。
ロボット開発の本当の「実力」が問われている。
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