アンドロイドサイエンス

投稿日時 2008-3-9 20:35:00 | トピック: 視点

ロボット研究者は日本に約4000人。全世界では1万人を越える位はいるのだろうか。
それぞれの研究者が、それぞれの考え、立場でロボットの研究をしている。
当然、ロボットについてはいろいろな意見、考えがある。

ジェミノイドの開発で有名な大阪大学大学院の石黒浩教授。
その石黒氏の著書「アンドロイドサイエンス」(毎日コミュニケーションズ刊)には、絵画への興味から画像認識の研究世界に入り、やがて人と関わるロボットの開発を経て、人間らしさの研究、人間の存在としてのロボット(ジェミノイド)に至る経緯が、率直な言葉で語られている。

ロボット研究者としての石黒氏の興味は、ロボットを通して人間を知ること。

人間とはなにか、人間らしさとはなにか。
それは、自己とは何か、心と体は分離できるかなど、哲学の世界に通じていく。

著書の中で、太文字で簡潔に語られる言葉がある。
研究、実証を経験した上での言葉だけに、それは箴言のようでもある。

・ロボットは人間を映し出す鏡である。
・人間は人間が何かであるかを知るために生きている。
・人の興味は物事の起源か人そのもののどちらかである。
・人間は対話相手を常に擬人化する。
・人間型ロボットは機械として認識されるがゆえに、他人より話やすい対話相手になる。
・・・

そして、SFの世界で描かれた出来事についても、明快だ。

・人間は創造したものをいつかは必ず具現化する。
(つづく)



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