昨年、ツボの位置が国際的に統一された。
全身のツボが361もあるとは知らなかった。しかもツボそれぞれに国際番号が付いている。
ツボを使った治療は2000年以上もの歴史がありながら、国によってその位置が微妙に違っていたというのも、驚く。
長い間、ツボの検証が科学的に行われてこなかったことが原因かもしれないが、今後はツボの臨床的な有効性についても研究していくらしい。
ロボットが良く動くツボ、ロボットが売れるツボ、役立つロボットのツボ ・・・
見つかるといいなぁ。
これまで月面に降り立った人類は、12人。
そしてエベレストに登頂した人数は、1200人以上。
では、もっとも深いマリアナ海溝に舞い降りた人類は・・・
たった二人。
陸上の平均高度840mに対し、海の平均深度は3795m。
海中では電波が届かないため、水中機械を遠隔操作するには直接ケーブルで繋ぐか、伝送速度の遅い音響通信に頼るしかない(毎秒1500m。月に電波が届く倍以上の時間)。
深い海は、闇に包まれた暗黒の世界。
それゆえ自立型ロボット(AUV)の活躍の場でもある。
AUVを使って南極の氷の下を横断する計画もあるようだ。
ロボットにしかできないチャレンジに注目していきたいと思う。
昨年、国立博物館で開催された一本の木材から仏像を作りだす一木彫(いちぼくちょう)の展覧会。
奈良・平安時代の堂々とした作品から、江戸時代の円空(えんくう)・木喰(もくじき)のユーモラスな作品まで、その数146体。
それはまるでロボットの静展示のようでした。
全身オーラ全開の「菩薩半跏像」や「十一面観音菩薩像」、
顔面が裂け、中から仏の顔が覗く「宝誌和尚立像」などは、レプリカントさながらの異様さ。
また、円空や木喰の仏像には人間への深く暖かなまなざしが感じられ、見ているだけで幸福な気持ちになった。
ロボットの造形を考えるうえで、多くのヒントがあるのではと感じた。
ちなみに、最近若い女性に流行っている「お団子頭」。
その原点は仏像の鬘。
トンでもなく奇抜で多彩な「お団子頭」も同時に楽しめた。
例年10月になると、おもちゃショップや雑貨店などでクリスマス商品が数多く見られるようになる。
年々早くなるクリスマス商戦だが、最近は正月もバレンタインも前倒し傾向で、肝心の当日には、もうイベントは終わってしまったような雰囲気。
その点、「科学技術の前倒し」という話はめったに聞かない。
リニアモーターカー、超音速旅客機、核融合発電などの巨大プロジェクトは、長年に渡り巨額の予算を使いながら、コトが計画通り進んでいない。
「ロボット技術戦略マップ」によれば、ロボットの本格普及は2025年頃。
少しでも前倒しされることを期待したい。
月面着陸30周年を記念して1999年に刊行された写真集「フル・ムーン」。
アポロ計画で撮影された32,000枚の写真の中から、ロケット打ち上げ、宇宙遊泳、月周回、月面着陸と探査、地球周回軌道、そして帰還に再構成して、写真による月旅行を味わうことができる。
宇宙から見た月や地球はもちろん美しいが、この写真集の見所は月探検の「現場」を写し取っているところ。
特に、月の塵でうす汚れた宇宙服やヘルメット、宇宙飛行士の疲れきった虚ろな表情など「現場」ならではの写真に感動する。
そして、昼間なのに空が黒いことについて、宇宙飛行士が述べた言葉が印象的だ。
「あそこまで行ける気がするんだ。まるで黒いヴェルベットのスクリーンで・・・手を伸ばせば届きそうだ。
それなのに、そこにはなにもない」
月周回軌道を回る「かぐや」。
どんな「黒いヴェルベットのスクリーン」を映し出してくれるのだろうか。