<つづき>
「ロボット技術戦略マップ2006」のポイントは2つ。
ひとつは、
生活支援分野に限定していた調査を、製造技術、極限作業(原子力、災害など)、ロボット以外の製品分野(自動車、住宅など)にも拡げた点。
ロボットの適応分野の拡大をめざしている。
もうひとつは、
将来、必要とされるロボットシステムは何かを明らかにするため、ミッション指向の取り込みをベースにしたこと。
ミッション指向とは、
「真剣にロボットの導入を検討している具体的なニーズを持つユーザから情報をとり、それを解決するための技術を明白にする」こと。
技術のための技術ではなく、ちゃんと市場を意識していきましょうよ。
助成金は出しました、作ってもみました、でも誰も使いません、だから製品にもなりません。そんなことはもうやめましょうよということ。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、このロボット技術戦略マップを踏まえ、
将来の市場ニーズ及び社会ニーズが高いと考えられる
「製造技術分野」、「生活支援分野」、「極限作業分野」で、
具体的な用途を行うロボットの技術開発を支援する
「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」を今年度から5年間かけて実施。
応募申請された43件の中から委託先17件を決定している。
初年度の事業規模は10億7800万円。
ちなみに3年後に中間評価を行い、もっとも成果の上がった開発者だけを引き続き重点支援するステージゲート制を導入している。
ふるい落とされた委託先は助成金を返金する、くらいの気持ちでなんとしても市場ニーズを満たすロボットの技術開発に取り組んでほしいと思う。
<つづく>