<つづき>
機能的で、美しいロボット「ACM-R5」。
でも広瀬先生が目指しているのは「真に実用的で役立つロボット」。
東工大は、文部科学省が推進する「21世紀COEプログラム」の平成15年度/機械・土木・建築・その他工学部門で補助金を受けており、
その開発状況(中間評価)を広く国民に知ってもらう必要から、
夏休みにロボットに関する様々な催しを実施している。
展示披露された30余りの特異な「形態」のロボットは、どれも想像力に溢れ、見るものを魅了する。
しかし、そのほとんどが実際の現場で、「役に立って」いないという事実。
国からの補助金を受け、様々な分野から優秀な頭脳を結集し、広瀬先生をはじめ多くの研究者の長年の努力にも関わらず、
未だ「真に実用的で役立つロボット」は、市場に登場していない。
「役立つロボット」の開発は、それほど困難なチャレンジなのだと思う。
でも、21世紀は間違いなくロボットと宇宙の時代。
だからこそ、ロボットの研究開発を応援すると共に、納税者の一人として、
その「役立ち度」をしっかり見届けていきたいと思う。