昨年、対人地雷に関する発表展示会があった。
内戦や戦争で埋められている対人地雷は世界で1億個以上。
毎年1万5千人にのぼる犠牲者が出ている。
実際の現場は、安全な地帯と地雷原とが明確にわかれている場合が多く、特に最近では大型重機で地雷を爆破させた後、金属探知機と地雷犬を使って最終確認を行っているという。
日本は2002年から「人道的な観点」から地雷の探知・除去の技術研究開発をスタートさせ、これまで地雷探知車などを開発、実証実験を行ってきた。
荒れ地やぬかるんだ大地では概ねよい結果が出ているようだが、草木がうっそうと生い茂った土地での探知は、今後の課題のひとつ。
また最近の対人地雷はプラスチック製が多くなり、金属探知機で検知できないことがあるため、電磁波や中性子を使った「爆薬自体を直接探知」する技術の開発が進められている。
地雷探知・除去は、「人に役立つロボット」の開発であり、また誰もが納得する「目に見える国際貢献」でもあるだけに、コスト面も含めはっきりした成果が出ることを期待している。