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視点 : 絶対に想定外のない世界
投稿者: admin 投稿日時: 2011-10-24 20:02:00 (1415 ヒット)

ROBOTECHで出展したブースに、遠隔操作で動くロボットを展示していたこともあり、「このロボットは福島第一原発事故に出動しないのか」、「こういうロボットをいくら作っても肝心のときに使えないのでは、なんの意味があるのか」など、いろいろな意見を聞いた。

会場内ステージでは、日本原子力研究開発機構の技術者が、「福島第一原発事故における日本原子力研究開発機構の原子力災害ロボットの対応と教訓」と題して講演を行い、結果的に原子力災害ロボット単体では使い物にならなかったと謝罪していた。この講演を多くの人が聞いていたが、個人的にはこの手の話はもういいやという感じだった。

それよりも、やはり面白かったのは、東京大学生産技術研究所の浦教授の話。
これまで、20台以上の自立型海中ロボット(AUV)を作り、多くの現場で実戦投入してきただけに、やはり話の迫力が違う。

海中深く自立潜航するAUVは、一旦放たれると、何が起きても助け(回収)にいくことができないため、「絶対に想定外がない」。浦先生曰く、そこは「戦場」である。

実際、2005年に琵琶湖の生態調査をしていたAUV「淡探(たんたん)」が、突然通信が途絶えて行方不明になったことがあった。
2日後に浮上して見つかったので良かったものの、製造費2億7000万円が一瞬でパーになるところで、さすがに「寿命が10年縮む」思いだったそうだ。

浦先生は大震災後、東北沿岸26ヶ所の海底を4日間に渡り、探査。漁業の復興に役立つ情報を提供することができた。しかし、海中で何がロボットに影響するかわからなったので、今回は不本意ながら25年前に造ったケーブル付きの海中ロボット(ROV)を使用したとのこと。
浦先生は翌日から再び、宮古の海底探査に向かった。

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NPO法人ロボティック普及促進センター

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