昨年度、関わった神奈川県のロボット事業について。
ひとつは、「介護・医療分野ロボット普及推進事業」。
これはHAL、パロ、眠りSCANなど4機種を県内の7施設に無料で貸与し、使ってもらい、その評価を行う「介護ロボット試験導入」と、県内830余りの介護保険3施設(特別養護老人ホーム、老人保健施設、有料老人ホームなど)へのアンケートと訪問ヒヤリングによる「介護施設からのニーズ調査」などからなり、ロボットを普及推進するための課題と今後取り組むべき方向性を明らかにしようとしたもの。
ロボット導入・利用について、施設側のニーズと具体的な意見をここまで明らかにした報告書は、これまで初めてだろう。
もうひとつは、「ロボット等新製品開拓事業」。
こちらは、国の雇用対策基金制度を活用して、3つのロボット等の開発を行ったもの。
高所作業用延伸アーム、上半身マネキンロボット、子供の成長記録(ライフログ)を自動記録する姿見などが開発された。
3月下旬にこれらの開発成果報告が予定されていたが、地震の影響で中止となり、4月25日のセミナーで一部展示される。
それと、やはり地震のため中止になってしまった、「移動ロボットによる実証実験」(川崎地下街「アゼリア」)
これはイベント広場内に小型の模擬店舗と通路をつくり、その中で、ロボットによる誘導案内やゲーム形式のデモンストレーションを実施しようとしたもの。
使用するロボットは、NEDOの「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」で開発された「全方向移動自律搬送ロボット」(MKR-003)。
こちらのほうは、今年度あらためて実施する方向で検討中。