今年下半期のロボット関連トピックスを挙げてみた。
◎生活者ファースト
神奈川県は公募により選ばれた介護7施設に対し、「HAL福祉用」、「眠りSCAN」、「パロ」などを無償貸与し、貸与先にロボット導入前、導入後に関する評価シートを記入してもらい、介護現場でのロボット普及に向けてのモデル事業をスタート。ロボット導入に対する課題と解決策について検討する。
また、国は高齢者・障害者の生活支援技術開発を重点8分野のひとつに選定にした。
◎病院丸ごと
パナソニックは「錠剤鑑査支援ロボット」を開発。昨年の「注射薬払出ロボット」等と合わせ、薬剤業務をロボットに置き換えるソリューション提案(病院丸ごとロボット化)が評価され、第4回 ロボット大賞「サービスロボット部門」を受賞。
◎人間型ロボット
「ASIMO」(ホンダ)が2000年10月に二足歩行に成功してから、今年で10年。
「HRP-4C未夢」(産総研)は、人型ロボットの全身動作を簡単に作成できるソフト「Choreonoid(コレオノイド)」を用いて、歌を唄い、ダンスのパフォーマンスを披露。
米Willow Garage社はパーソナルロボット「PR2」の一般販売を開始した。
◎ロボティック ミッション
JAXAは惑星探査機「あかつき」の金星への軌道投入には失敗したが、宇宙ヨット「イカロス」を太陽光圧だけで加速し、姿勢を制御すること、薄い太陽電池での発電など予定していたミッションすべてに成功。
国は2020年に車両型ロボットによる月探査の実施を発表した。
ニューメキシコ宇宙空港公団は宇宙滑走路の供用を開始。来年、ヴァージンギャラクティックによる宇宙旅行ツアーの発着に利用される。
◎ロボティック・カー&パーソナルモビリティ
日産自動車は高感度レーダーセンサー使った衝突回避技術及びクルマの周囲の移動物を検知する技術を開発。
フォルクスワーゲングループと米スタンフォード大学の共同開発チームは、アウディをベースとした無人走行車(ロボットカー)で米国コロラド州のパイクスピークの登頂に成功。
Googleもロボットカーの技術開発を進めており、公道を使用してすでに14万マイル(約22万5千キロ)以上の試験走行を行っていると発表した。
ヤマハ発動機は3年振りに電動二輪車を発売。ホンダもビジネス用途向け電動二輪車のリース販売を2011年4月から開始する。
サンワハイテックはパーソナルモビリティ「RODEM」を病院や介護施設内移動用ビークル「STAVi」として来年発売すると発表した。
◎カーナビのオープン化
トヨタ自動車は、トヨタ車以外のユーザーも利用できるスマートフォン向けテレマティクス「スマートG-BOOK」(「G-BOOK mX」の項参照)のサービスを開始。
◎その他
顔認識センサー搭載の新型自販機をJR品川駅設置(JR東日本ウォータービジネス)、
小型の遠隔操作型アンドロイド「Telenoid R1」を開発(ATRと大阪大学)。