人型ロボット『ASIMO』(ホンダ)が2000年10月31日に二足歩行に成功してから、今年で10年。歩くだけだったASIMOも、走り、握手し、共同作業を行うまでになった。
この間、自動掃除機『ルンバ』(米iRobot社)は世界で約500万台(日本では約10万台)、手術支援ロボット『ダ・ヴィンチ』(米Intuitive Surgical社)は約1200台(日本では約15台)、アザラシ型ロボット『パロ』(産総研/知能システム)は約1500体が販売され、約50台の無人清掃システム『RFS』(富士重工)が高層ビル等で稼働している。
また、ロボットスーツ『HAL』(サイバーダイン)も商品化され、福祉現場に徐々に導入され始めている。
そして、サイバネティックヒューマン『HRP-4C未夢』(産総研)は、ロボットの専門知識がなくても人型ロボットの多様な振る舞いを簡単に作成できるソフト「Choreonoid(コレオノイド)」により、歌を唄い、ダンスのパフォーマンスまでできるようになった。
子供の頃、遠い未来であった21世紀は現実に生きてみると思ったほどには未来的ではないけれど、100年単位でみれば、21世紀は間違いなく宇宙とロボットの世紀。
これからの10年、ロボット普及のための安全性の基準作りや規格の標準化などが大きなトピックになっていくことと思うが、人に役に立つロボット(機械)は日常生活の中でどの程度受け入れられ、活用されていくようになるのか、巨大市場となりつつあるロボット兵器開発に日本政府、メーカーはどのように対応をしていくことになるのか。
人とロボット(機械)との関係性を見つめていきたいと思う。