現代美術では、コンピュータと新しいテクノロジーを利用した様々な試み(デジタル・アート、メディアインスタレーション、アート・パフォーマンスなど)が日常的に行われているが、バンクーバーオリンピックの開会式は、さながらカネと時間を存分に使った壮大なテクノロジー・アートの発表会のようだった。
特に繋ぎ目がまったくわからない複数プロジェクターによる映像は、ある場面では手書きのアニメーションのように繊細であり、またある場面では映画「アバター」の1シーンのように立体的で、その美しい演出に魅入られた。
現在、家庭用プロジェクターとカメラを用いた新しいインターフェースの開発(「SEATEC JAPAN 2009」や「DEGITAL CONTENT EXPO 2009」参照)が盛んに行われているが、今後、バンクーバーオリンピックの開会式に刺激されたイベントやアートが増えていくだろう。
それにしても、日本選手団のユニフォーム。
デザイン面でダメであるなら、ドン小西氏が指摘するように、「こんなに薄いのに寒くない」といった独自のハイテク素材でアピールできないものか。