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視点 : ロボット文化人
投稿者: admin 投稿日時: 2007-6-18 23:49:00 (1570 ヒット)

夏目漱石の小説「三四郎」に、東京に向かう汽車の中で広田先生が三四郎に言うセリフがある。
「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より・・・・・日本より頭の中のほうが広いでしょう」。

脳科学は、人間のロボット化=ブレイン・マシーン・インターフェースや認知神経科学に基づく新しい経済学=ニューロ・エコノミクスを生み出し、「脳を活かす」ことで「売れる仕組み」を作る大きな原動力になりつつある。

実際、脳を鍛えるゲームは100種類を越え、また、高齢者や団塊の世代を対象にした「脳を活性化させる」ビジネスも盛んである。

2006年春に脳科学者やロボット研究者など、脳に関わる第一人者が発起人となって設立された「脳を活かす研究会」。
この会の発足理由のひとつに、最近の「脳文化人」出現への危惧がある。

「脳文化人」とは、確証のない私見をあたかも脳科学の裏づけがあるかのように公言する一部の科学者のこと。

非科学的で、客観性のない脳情報の氾濫は、一般の人が脳に関して誤った考えを抱く恐れがあり、これまで地道に脳の研究をしてきた科学者にとっては、迷惑千万ということだろう。

また脳科学が長年、あまり儲かる学問ではなかったため、国の研究予算が削られており、一部の「脳文化人」だけがいい思いをしているというやっかみもあるのかもしれない。

広田先生が言うように、「頭の中は広い」わけで、今後もいろいろな立場の人たちが脳の研究を通してビジネスに携わり、それがロボットの発展にもつながっていくことになるだろう。

そしてもうすでに、怪しげな「ロボット文化人」が、出現している気がする。

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NPO法人ロボティック普及促進センター

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