人と接する新しい機械であるサービスロボットは、まだ検討に値する商品がほとんどないということもあり、現状ではぴったりあてはまる法律や安全基準がない。
当分の間は、製品化されたロボットごとに既存の法律に照らし合わせて、もっとも適した法律を適用することになる。
とはいえ、構造や機能が近い既存の類似した機械との比較が有効とされている。
また、完璧な安全性を強調しすぎると、まったく普及の目途がたたないこともあり、生じるリスクより、「効能」を優先させる方向で考える必要がある。
これは医療機器のリスクマネジメントと同様の考え方で、リスクはあるかもしれないけれど、機械を使うほうがそれ以上の利益を利用者にもたらすと捉えるもの。
サービスロボットの安全性の基準づくりは、日本がもっとも進んでいるといわれているが、
もちろん海外でも、KUKA社が「ロボコースター」でドイツの技術検査機関に安全性の認証を受けたり、
ロボット特別法が制定された韓国で安全性の基準づくりが進められたりといった動きがある。
今後、日独韓3国で、共通の安全基準がなされることもあるかもしれない。
※上記のサービスロボットの安全性については、(独)労働安全衛生総合研究所 池田博康氏がロボットビジネス推進協議会安全対策検討部会で講演した内容の一部を参考にしている。