『技術戦略マップ2007』(経済産業省)
2005年から公開されている「技術戦略マップ」。
2007年版では情報通信、ライフサイエンス、ものづくりなど25分野についての導入シナリオ、技術マップ、技術ロードマップが詳細に記載され、既存技術の検証とローリング(見直し)が行われ、
ものづくり分野の「ロボット」においては、知能化について検討が加えられている。
感心したのは「おわりに」と題した章。
そこで担当者は次のように述べている。
「当省と致しましては、(簡略)技術戦略マップに基づいた適切なプロジェクトの立案と実施中のプロジェクトについて不断の検証を行っており、
これによって、経済産業省の毎年約2300億円の研究開発プロジェクトに対する説明責任を果たしていきたいと考えております。(中略)
一方で、このような技術戦略マップという研究開発マネジメント手法は、当省として初めての試みであり、必ずしもパーフェクトなものが得られたとは考えてはいません。
今後、策定のプロセスも含め、見直すべき点を明らかにしつつ改善を行っていきたいと考えています。
継続は力なりと諺にもありますが、技術戦略マップが一過性の取り組みにとどまることがないよう、心して努めて参りたいと思います。
今後ともローリング活動を続けて参る予定ですので、引き続き皆様方のご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます」
これを謙虚な言葉ととるか、予算獲得のための方便ととるかは人によって見方は違うと思うが、まずは近未来に実現するだろう世界を信じてみたいと思う。
(つづく)