今年の1月、東京女子医科大学の先端治療の手術現場を拝見した。
磁気共鳴画像装置(MRI)を中心に多くのカメラや機器類が配置された20畳ほどの手術室は「インテリジェント手術室」と呼ばれ、患者に関するあらゆる情報を一元化できるようになっている。
一番の特徴は、MRIを手術前に撮るだけでなく、手術中にも撮影すること。
その画像は10分程でモニターに映し出され、術前と変化がないか、腫瘍の取り残しがないかなどをその場で確認できる。
実際、当日の現場では術中MRIにより患者が出血をしていることがわかり、スタッフはモニターで確認しながら冷静に対処していた。
またリアルタイムに示されるメスの位置から、手術が計画どおり進んでいるか、腫瘍をどこまで摘出したかなどを「手術ナビゲーション」で確かめたり、言語機能や運動機能周辺の腫瘍を切り取る場合は、電極に刺激を与え、モニター上でその反応を確認しながら、手術を進めていた。
(つづく)
一部引用 : 日経新聞 1/28及び2/4 医療欄
参考 : イベントレポート「術中MRI手術システム」